「歌ったフレーズを楽器で即座に鳴らせるようにする練習も必要ですか?」の質問を受けました。
んー、難しいところですね。
究極と言うか、突き詰めた所を言うと、それが出来れば本当のアドリブなのですが、リスナーがそれを求めてるかどうかです。
例えば、バップの曲はバップフレーズを期待して聴いてる人が居るので、適度にバップフレーズを入れた方がバップに聞こえますし、聴いている人もイエーイと思えます。
そうすると独自のフレーズよりも気に入ったバップフレーズを格好良く使えるように練習した方が良いかもしれません。
バップじゃないにしても、ジャズであればジャズのフレーズに聞こえないと格好良くはならないので、ではジャズのフレーズに聴かせようと思うと、やはり誰かしらのカッコいいフレーズをコピーしてそのサウンドを自分の物にする練習とか。
メタルの曲であれば、メタルっぽいフレーズをやらないとカッコいいメタルには聞こえない訳で。
要は、これまでに経験をしたフレーズやサウンドの中からしか、自分の言葉は発せないと思うので、アドリブのボキャブラリーを増やす事が大事かと思います。
その為にもカッコいいと思うフレーズをコピーして、それを自分なりに使える様な練習の積み重ねが後々の自分の音楽になると思います。
そう言う事をやり尽くしたのであれば、自分の歌を出す練習でも良いと思います。
それと1つ言える事は、アドリブはその場その場でフレーズを考えてやっている訳ではなく、持っている単語(フレーズ)を自分なりに格好良く繋げる事と思ってください。
ま、その場その場の時もありますが。
文章や会話と同じです。お互いに知っている、又は意味の通じる単語を繋げて初めて会話や文章になるので、会話の中で「プキ」とか、「カペ」とか言っても意味がわからないですよね。
それと同様にジャズの言葉、ブルースの言葉などがあるので、それらを上手に出す事がカッコいいアドリブに聴かせるコツかと思います。
と言う一意見です。
サックス講師:伊藤